活動レポート

「教科としての道徳授業・評価をどうするか?」の学習会に参加しました

2018年3月24日

3月24日、教科書を考える川崎市民の会が主催した「『教科としての道徳』授業・評価をどうするのか? ―子どもの内面に介入しない指導法と評価―」に参加しました。

講演は、道徳の教科化を考える会代表の宮澤弘道氏でした。
180324-紹介された本の表紙この4月から教科化される道徳の授業が小学校で始まります。道徳の教科化は、検定を終えた教科書の内容をみても、子どもたちの個性を奪い一定の価値観を教え込むものであり、個人の尊重を定める憲法13条に真っ向から反するものとして、多くの関係者が声をあげています。

規範意識をつよく持たせること――小学校入学説明会資料としてある学校では「入学前に身につけたい習慣」18項目が示されました。

「朝は、時刻を決めて起きることができる」「夜は、時刻を決めて寝ることができる」「脱いだものは、きちんとたたむことができる」など一つ一つはもっとものようにみえますが、18項目の全部を小学校入学前にできる子は何人いるでしょうか。

親の不安をかりたて、こどもに叱咤激励をし続けたら・・・。学校に行くことが楽しくなくなるのではないでしょうか。

礼儀正しいあいさつの仕方・3つの例示を示して礼儀正しいあいさつを示唆する、文章を読ませて、最後まで読むと一つの価値観が示される中身になっている。それを教科化されるということは、子どもへの「評価」として教師は示さなくてはならない、というのです。

宮澤氏は、道徳の教科化の問題点を明確に指摘しつつ、「なるほど! こういう工夫で、一方的な押し付けを避け、子どもたちに考えさせることができるのか」と、いくつかの事例をもとに話しを展開されました。

その一つは、道徳教科書に示された文章を全文読むのではなく、中断読みをして、その先のことを子どもたちに考えさせる。そうすると多様な考え方が子どもたちから出て、「そうだね。そういうこともあるね」と他者の考え方にも共感が広がったり、意見がぶつかり合うこともあるが、お互いに最後は認め合う、それこそが大切なのではと宮澤氏。

子どもへの評価については「考えたよ」というだけで評価そのものには触れないやり方がある、と話されました。そして、最後に道徳の教科化はやめさせなくてはならない。シチズンシップ教育(市民教育)こそ必要であると結びました。

来年からは中学校での道徳の教科化が始まります。惑わされないで、主権者としての子どもの成長を願い、関心を持ちつづけたいと思いました。

「『特別の教科 道徳』ってなんだ?(子どもの内面に介入しない授業・評価の実践例)」(現代書館)が紹介されました。