議会活動報告

予算審査特別委員会で質疑を行いました (1)学校環境の整備について

2018年3月5日

3月5日、市議会・予算審査特別委員会で、次の4項目について一問一答の質疑を行いました。

1. 学校環境の整備について
2. 昨年の台風21号による浸水被害について
3. 向河原駅前道路の通学路の安全対策について
4. 高齢者・障がい児者福祉施設再編整備基本計画について

1. 学校環境の整備について

(市古) 学校環境の整備について、伺います。代表質問でも取り上げましたが、川崎の不登校児童・生徒が依然として減少しないことについてです。

2013年度と2016年度を比較すると、小学校6年生で68人から124人と56人増え、中学校では1年生で204人から273人へ、2年生では378人から400人へ、3年生では466人から443人へと、ここは若干減っていますが、全体としては、2016年度は小学校6年生と中学生合わせて1,240人と、減るどころか増え続けています。

さらに、2016年度の中学1年生の不登校生徒数は273人、前年6年生の不登校児童数は90人ですから、小学校から中学校で不登校人数が約3倍に増えています。それが、2年生、3年生と学年が上がるにしたがって増えていく、まったく改善されていません。ここ5年間をみてもほぼ同様の状況です。

この間、教育委員会としても様々な取り組みはされてきたとは思いますが、現実は深刻な事態だと思います。このことへの認識と、この間の不登校児童・生徒を減らす対応はどうしてきたのか、伺います。

(教育次長) 平成28年度の「市立中学校における児童・生徒の問題行動等の状況調査結果」では、不登校児童生徒数は、小中学校ともに過去5年間でもっとも多くなっており、対応を進めているところです。

不登校の要因については、近年、本人の不安や無気力といった傾向が強く表れてきており、生活環境の変化や友人関係をめぐる問題が絡み合うなど、多様かつ複雑であると考えています。

不登校児童生徒への対応については、「不登校を問題行動として判断せず、多様で適切な教育機会の確保が必要である」との昨年度の文科省の通知を踏まえ、学校が登校するという結果のみを目標とせず、継続的な支援に重きを置いてきているところです。

本市では、各学校において、これまで担任や児童支援コーディネーター等が家庭訪問し、児童生徒の状況に応じて、相談室等の教室以外の場所において、学習できるように工夫しているところです。

また、適応指導教室「ゆうゆう広場」や「不登校家庭訪問相談」を利用している児童生徒については、必要に応じてICTの活用を行うなど、学習環境の整備に努めているところです。

今後も、各学校が、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを活用するなど、家庭や関係機関と連携し、一人ひとりの状況に応じた児童生徒の将来の社会的自立に向けた多様な支援を行うことが大切であると考えています。

(市古)
不登校児童生徒は過去5年間で最多になっていると答弁されました。小中学校の35人を超す過大学級がある学校も事前に調べてみました。2017年度5月1日現在で、小学校では6年生で36人を超す学級がある学校は14%ですが、中学生になると急激に増えて1、2学年では40%、3学年では50%程度が過大規模学級になっています。

中学1年生になると1クラス35人を超える学級数が増大してくる、これだけ不登校生徒が増えるということは、そのようなことも中1ギャップにうまく対応できない要因ではないかと思いますが、見解と対応を伺います。

(教育次長) 中学1年生における不登校生徒数は、前年の小学校6年生時点の不登校児童数を比較して、顕著な増加がみられます。その背景については、環境の大きな変化や、生徒が内面に抱えている中学生特有の悩みや不安等、様々な要因があると考えています。

本市では、中学校も教員が小学校で授業を行ったり、小学校の教員が中学校の学校行事や授業に参加するなどの取り組みや、習熟の程度に応じたきめ細やかな指導の充実のための少人数学級・少人数指導を推進しているところです。

今後も、一人ひとりの生徒が抱えている悩みや不安、家庭の環境等を情報共有し、学校が組織的に対応していくことが大切だと考えています。

(市古) いま、不登校生徒数が中学1年生で顕著な増加がみられますと答弁されました。本来でしたら、小学校で不登校だった児童が、中学校という新しい環境のなかで、登校してみようかとなり、不登校が減るのが教育の力だと思うのです。

この間視察をさせていただいた他都市でも、不登校問題を深刻に考えて、いろいろな努力をされていました。多くの都市で、様々な取り組みと同時に中1ギャップを少しでも解消しようと取り組んでいたのが、少人数学級の実現でした。

仙台市では不登校対策を講じるとともに、新年度、教職員配置を拡充し、35人以下学級も中学2年生へと拡充させます。川崎では中学校になると過大学級がこんなにあるのに、他都市のように少人数学級の実現に正面から対応ができないのでしょうか。伺います。

(教育次長) 少人数学級を含め、少人数指導、決め細やかな指導が行われるよう、引き続き、各学校の実情に応じた教育環境の一層の充実を図ることが重要だと考えています。

今後、さらなる少人数学級の実施の拡大を図るためには、国による義務標準法の改正を含む定数改善計画の策定、実施が必要となることから、引き続き、指定都市教育委員・教育長協議会、政令都市市長会等、様々な機会を通じて国に強く要望していきます。

(市古) 次に教職員の深刻な長時間労働の実態の問題について伺います。2017年の4月から6月までの「正規の勤務時間以外の勤務時間に関する調査結果」をみました。全教員5,755人中、回答率は約86%ということです。

そのなかで、教員の最多時間外勤務は小学校で1ヶ月195時間、中学校で196時間にも及んだ教員がいたという実態が明らかになりました。いつ過労死が起きても不思議ではない深刻な事態です。

時間外労働を2ヶ月平均80時間以上したという教職員は、2015年度の89人から2017年度は297人と、3倍に増えています。

調査は自己申告で「実態とのかい離」はありますが、教職員の異常な長時間勤務の実態は、明らかではないでしょうか。この4月からの「長時間勤務の解消」に向けて、いまこそ早急かつ抜本的な解消策が求められていますが、その具体的な対応を伺います。

(教育次長) 平成29年の4月から6月までにおける教員の「正規の勤務時間以外に関する調査」の結果では、1ヶ月あたりの正規の勤務時間を越える勤務時間は、小学校においては平均33時間5分、中学校では平均39時間28分と把握しているところです。

教員の長時間勤務が指摘される中、教員が子どもと向き合う時間の確保や負担軽減は喫緊の課題であると認識しています。来年度における取り組みとしては、教員の業務負担軽減を図るため、教職員事務支援員(全市で3人)や部活動指導員(全市で3人)の配置など行っていきます。

今後は、教職員勤務実態調査結果の分析も踏まえ、教員の負担軽減に向けて必要な支援策を検討していきます。

(市古) 今回、川崎では不登校児童生徒数が過去5年間でもっとも多くなったこと、中学1年生における不登校生徒が前年小学6年生時点と比較して顕著な増大がみられることも認めました。少人数学級を含め、教育環境の充実を図ることが重要とも答弁されました。ただ、独自で拡充の答弁はありませんでした。

他都市では、不登校児童生徒の出現を避けるために、あらゆる努力のなかに、きちんと少人数学級の拡充に取り組んでいます。財政力をみると川崎より厳しいところです。

いろいろ理由はあっても、小中学校全体で1,494人という不登校児童生徒がいることに、ほんとうに心が痛みます。不登校児童生徒はできうる限り未然に防ぎたい、「学校はたのしいよ」という教育環境をすすめていきたいのです。

一人ひとりの生徒が抱えている悩み、家庭の環境等を情報共有し、学校が組織的に対応していくことが大切とも答弁されました。

だとしたら、教員の長時間勤務について緊急かつ効果的な対策を早急に実施すべきです。代表質問で、勤務時間をタイムカードやICTで把握すること、給食費の公会計化の早期実施を質しました。正直具体的な姿が見えてきません。

すでに横浜市では実施している夏季の学校閉庁日の設定などは今年からできるのではありませんか。学校徴収金の業務を教員の業務としない、勤務時間外の留守番電話の整備など、できるものから早急に実現すべきですが、伺います。

(教育次長) 教職員の長時間勤務が指摘される中、教員の負担軽減を図ることで子どもと向き合う時間を確保することは喫緊の課題であると認識しているので、本市の教職員の「働き方改革」に向けた取組を検討しているところです。

(市古) 他都市では、長時間勤務是正のための具体的取り組みを確実に、しかもすでに実施しています。早急な具体化を改めて要望します。

(2.以降は、続報します)