議会活動報告

決算審査特別委員会での質問 (1)防災対策について

2018年9月20日

9月20日、9月議会の決算審査特別委員会分科会において、次のテーマについて質疑を行いました。応答を含めてご報告します。

1. 防災対策について
2. 商店街イベント事業について

1. 防災対策について

(市古) 2款3項危機管理費について伺います。初めに13節委託料に関連して伺います。

感震ブレーカー啓発パンフレット作成業務委託料として、17万1,820円が使われています。木造住宅密集地にこのパンフレットというよりチラシですが、これを「号外! 備える かわさき」に折り込み、配布したと聞きました。

「地震による火災被害の5割以上は「電気」が原因という事実。54%が電気が原因、ご存知でしたか?「電気火災」は未然に防げます」とチラシには大きく書かれていますが、このチラシを配布して、設置はどの程度進んだのでしょうか、伺います。

(危機管理室担当課長) 感震ブレーカーの普及促進を図るため、29年度末に啓発用チラシを3万部作成し、国指定の重点密集市街地を含む、市指定の不燃化重点対策地区を主な対象として、平成30年6月から7月にかけて「号外!備えるかわさき」への折込により、約1万7千世帯に配布したところですので、今後、状況把握の手法も含めて、関係局区と検討していきます。

(市古) チラシを配布しての効果の調査は、していないということでした。横浜市では、対象団体を「横浜市地域防災戦略における地震火災対策方針」対象地域を含む自治会町内会」とし、補助要件として「加入世帯の概ね5割以上の世帯へ、補助対象製品を購入・設置すること」で、「簡易タイプ」の感震ブレーカーを、上限で器具1個当たり2,000円の補助を続けています。

川崎市でも、チラシを作り対象地域への全戸配布をして、設置を促しているのですから、設置補助をするべきと思いますが、伺います。

(危機管理室担当課長) 制度を導入している他都市においては、補助対象や補助金額、対象地域など様々な制度設計をしており、そうした他都市の状況を踏まえつつ、本市においても、補助制度のあり方について引き続き検討していきます。

(市古) いまの答弁ですと、危機管理担当としては設置の動機付けとして、助成制度が必要と思っておられることがよくわかりました。感震ブレーカーは、電気火災を未然に防げるという確実な効果があるのですから、ぜひ、私たちも予算化要望してまいりたいと思います。

次に、避難場所の環境改善について伺います。災害が起きたとき、基本的には体育館に避難することになっていますが、2016年に起きた熊本地震では、地震のあとで体調を崩すなどして死亡に至った「震災関連死」のうち、45%にあたる95人の方が避難所生活や車中泊を経験していたというNHK調査があります。最近では、日本の避難所は「震災関連死」を生み出す、とも言われるようになりました。

私ども共産党川崎市議団がおこなった市民アンケートにも、「体育館の避難で、雑魚寝はいやです」という声がありました。

避難所で、最初に出る症状が不眠、便秘、せきと言われています。そんななか、体を動かしやすいダンボールベッド等の簡易ベッドが有効とされ、北海道胆振(いぶり)地震での避難所でも使われているようです。

川崎市も避難場所でのダンボールベッドの使用について、昨年度、事業者と協定を結んでいると聞きますが、その詳細について伺います。さらに、具体的な使用となると、被災してから何時ごろになるのか、伺います。

(危機管理室担当課長) 平成29年2月1日に、東日本ダンボール工業組合と「災害時における段ボール製品の調達に関する協定」を締結したところです。

協定の内容については、本市で災害が発生した場合に、避難所での生活の改善を図るため、本市から東日本段ボール工業組合に段ボール製の簡易ベッドや間仕切り等の製品の供給可能な事業者を選定し、その事業者の承諾を得た上で、可能な限り製品の供給に協力するよう努めることとなっています。

具体的な供給時期については、同組合と組合員である事業者との調整等が必要となりますが、避難所開設後できるだけ速やかに搬入できるよう要請してまいります。

(市古) 女性に避難所で我慢をさせていることも、エコノミークラス症候群の発生につながると指摘されています。

熊本地震では、命にかかわるような重症の同症候群で緊急入院した54人のうち42人が、女性だったといいます。女性が避難所でトイレを使いにくいことがとくに問題です。水分補給を控えて血栓が出来やすくなるといいます。

避難所の国際基準「スフィア基準」では、女性のトイレ数は男性の3倍必要ということです。これらのことは、内閣府も熊本地震当時の課題を分析していて、改善が急がれているのではないでしょうか、避難所のトイレについて、見解を伺います。

(危機管理室担当課長) 避難所におけるトイレの確保については、仮設トイレ組み立て式を中心に備蓄していますが、備蓄スペースの関係で4割程度を避難所以外の集中備蓄倉庫に保管してあるため、災害発生後に逐次避難場所に運搬し、組み立てる必要があり、全ての仮設トイレ組み立て式が設置できるまでに、災害発生から2、3日程度必要となる状況があります。

そのため、平成29年度4月に備蓄計画を改定し、学校のトイレ対応が可能となる携帯トイレの備蓄を優先することとしたところです。

エコノミークラス症候群については、避難者が様々な理由から水分の摂取や運動を控えがちになることなどで発生リスクが高まるとされていますが、予防策の一つとして、トイレを衛生的に保つことの有効性が指摘されています。

今後の災害対応トイレ整備については、本年7月の広島県坂町への派遣の経験等を踏まえ、衛生的な環境の維持など、運用面も踏まえた課題を整理の上、改めて検討していきます。

(市古) トイレの問題は避難生活上、非常に重要な問題です。提起したことも含めて、ぜひ検討してください。さらに発災後からの切れ目ないトイレ対応に携帯トイレを優先したという答弁でしたが、携帯トイレも使用するスペースが必要です。高齢者用のリハビリパンツも大容量のうえ、使用面サラサラというすぐれものがあります。これも備蓄として有効と思います。

避難所での「寝食分離」についてです。熊本地震でのある避難所では、寝床ではご飯を食べないという、普通の状態なら当たり前のことが実践され、この「寝食分離」の効果は、想像を超えて、衛生状態が改善したということです。

災害を受け、その後の効果的な減災の教訓は、日本にも相当蓄積されていると思います。川崎でも、この「寝食分離」への改善も視野に入れた避難所のあり方を検討する時期に来ているのではないでしょうか、伺います。

(危機管理室担当課長) 避難所での衛生管理については、本年8月に改定した避難所運営マニュアルにおいて、避難所での食中毒予防や感染症予防、定期的な清掃や喚起の実施、保険救護班を中心とした定期巡回と保健師との面談等を明記したところです。

今後についても、新たな避難所運営マニュアルを参考に、各避難所運営会議において、避難所運営訓練等を実施するなかで、食事スペースの確保を含めた運用面のルールを話し合うなど、災害時に地域の方々が衛生管理を含め、適切に避難所の運営を行うことができるよう、関係局区と連携して取り組んでまります。

(市古) 次に、ハザードマップについて伺います。
最近の北海道胆振地震では、宅地で液状化が発生し、たいへんな被害が起きています。

川崎市では、この間、浸水ハザードマップを作成し、全戸配布がされました。高潮の被害も現実味を帯びてきて、高潮ハザードマップの作成もされると聞きました。

川崎市内で液状化が起こる地域について、いつごろ調査されて、さらに市民には公表されているのでしょうか。伺います。

(危機管理室担当課長) 本市では、将来、発生することが予想される地震による地震動や液状化現象、地震による被害をあらかじめ明らかにして、その予測に基づき地震防災対策をより効果的に進めることを目的として、昭和63年に初めて「川崎市地震被害調査報告書」を取りまとめています。

液状化に係わる調査については、平成24年度に実施した「川崎市地震被害想定調査報告書」において、多摩川の蛇行帯である氾濫原や沿岸部でも埋立、旧河道、自然堤防などの地歴に加えて、ボーリングデータや過去の調査から作成した地盤モデルなど、様々な自然条件を踏まえて危険度を判定し、その結果を平成25年3月に「川崎市地震被害想定調査報告書」として公表しているところです。

(市古) 平成25年3月にネット上では公表されているようです。しかし、メッシュも荒いと聞きました。市民が心構えをもつためにも、役に立つように液状化ハザードマップを作成し、市民に配布することも必要と思いますが、伺います。

(危機管理室担当課長) 今後、新たな科学的知見や国の地震被害想定調査を再検討するなかで、市民のみなさまへの周知方法なども併せて検討してまいります。

災害による被害を最小限にとどめるためには、市民のみなさまの「自助」「共助」の取り組みと、効果的な「公助」の取り組みに基づく防災体制の推進が重要でありますので、引き続き、地域における防災力の向上を図ってまいります。

(市古) 防災体制の推進で、「公助」の役割の重要性が改めて答弁されました。避難所の環境改善は、公的責任の明確化がなければ前進はしません。被災地への支援の教訓を生かし、対策がすすみますように要望します。

(2.以降のテーマについては続報します)