活動レポート

鹿児島市、福岡市を視察してきました

2018年7月4日

7月3日~4日、共産党川崎市議団として、鹿児島市の「しょうぶ学園」などの障がい者支援センターと、福岡市の24時間・夜間保育を行っている「どろんこ保育園」、福岡市役所で「性的マイノリティー支援・パートナーシップ制度」の取り組みをうかがってきました。

鹿児島空港からタクシーで約30分、敷地面積8,700平方メートルの緑あふれる「しょうぶ学園」に到着。まずは昼食です。「しょうぶ学園」で経営する日本そば店とパスタ・レストランの2手に分かれていただきました。

180703-「しょうぷ学園」のパスタ・レストラン私はパスタ・レストランへ。ここの工房でつくったテーブルとイス、とてもしっかりしていて使い心地がよいのです。全面ガラスの向こうは明るい緑の庭、少し向こうにはろばとヒツジがいました。

パスタ定食を注文すると、サラダ、スープ、パスタ、隣のパン工房でつくっているクルミパン、きな粉のプリン、そしてコーヒーが運ばれてきました。障がいをもつ人と職員さんが上手にコラボして働いています。

お昼時、次々とお客様が来店してきました。ゆったりとした時間が過ごせる空間でした。お蕎麦組も満足そうにしていました。そば職人からそばの打ち方をならって、おいしいと評判のそば店で、営業マンがよくおとずれて味もよし、ほっとした時間を過ごすのだそうです。

午後1時から、副施設長さんとお会いし、お話しを伺い、敷地内の様々な施設を見学させていただきました。

180703-「しょうぷ学園」の入所施設外観入所施設は定員40人です。ほとんどが個室。2階建の建物は四角い建物ではなく、緩やかな円形の建物で、庭から垣間見える部屋は窓ではなく、全面ガラス戸の部屋で、明るくベッド・メーキングはそれぞれの部屋、カラフルで解放感にあふれていました。

工房は、木の工房、土の工房、和紙の工房、食の工房、絵画・造形の工房、布の工房、花と野菜の農園があります。障がいを持つ方の感性あふれる創作の姿勢が、いたるところで輝き、それを職員の方が上手に作品として完成させているのです。いろいろなところの展覧会に出展され、それは国内だけでなく、海外でも高い評価を受けているそうです。

障害をもつ方に微塵も無理はさせない、その方の持っているまさに感性がどの工房でも輝いている、見学させていただいて、そのことを肌で感じました。敷地内のすべてがまさに芸術品なのです。

カルチャーショックでした。見学のあと、施設長さんにもお話しを伺い、交流させていただきました。

国の動向は、障がい者も施設から地域へと、生活の場が街なかにつくるグループホームへと移行が強まる中、この敷地にもグループホームはあります。しかし、障がい者の生活の場を地域へ、地域へと言うだけでなく、地域からこの敷地内にきてもらってともに過ごすことも必要ではないかと。

こんな大胆な取り組みを展開し、おいしいパスタ、おいしいお蕎麦、おいしいパンをつくり、いろいろな工房をつくり、地域の方にきてもらう、そんな取組みが評判を呼んでいます。

いまは、「健常」と言われる人はここにきて食事をされ、障がいをもつ方が自然体ですごしているこの空間に癒されて、自身が居心地よくすごしていけるとよくいわれるそうです。施設長ご夫妻のふところの深さに感動いっぱいでした。

その後、鹿児島から福岡まで電車で移動し、福岡市で宿泊。

180704-「どろんこ保育園」2日目は、朝から雨が降ったりやんだりのお天気。ちょうど宿泊したホテルの裏側にある、深夜2時まで夜間保育を行っている「どろんこ保育園」を訪ねました。

これがまたすてきなつくりの保育園でした。博多区の中州に近い住吉に立地しています。みんなガラス張り。昼間の保育には定員110名、夜間保育では定員55名の子どもたちが過ごしています。とても人気がある保育園で、すでに60人近い方が待機しています。

一昨年10月のNHK「ドキュメント72時間」番組でも報道されました。理事長の天久 薫さんは、全国夜間保育園連盟の会長さんでもあります。

夜間の保育を必要としている子どもたち、親がたくさんいる。しかし、国や市町村はその実態を把握しようとしない。認可保育園は全国でわずか80数ヵ所、しかし、ベビーホテルは全国的にも1,600ヵ所ちかくあるという現実は、認可の夜間保育の圧倒的不足があることを示しています、と天久氏は話します。

夜間保育所の適切なニーズ調査すらおこなわれていないことは、必要な子どもに良質かつ適切な保育を提供することを自治体の責務とした子ども・子育て支援法の理念に反し、視点を変えれば自治体のネグレクトである、といいます。

認可の夜間保育を始めた「どろんこ保育園」。利用する保護者の半数程度はサラリーマンであり、夜間・長時間勤務、変則勤務、単身親家庭、貧困、外国籍の家庭など、手厚いケアや配慮を必要とする現代的福祉課題になっていると話しました。

従来、夜間保育は子どもの成長・発達に悪影響を及ぼすという誤解があったが、質の担保がされた夜間保育は子どもにとって好影響を及ぼすという調査・研究の結果もでているそうです。

「どろんこ保育園」には、夜間保育に日本料理の女将さん、新聞記者、シングルで子育てをする母親、父親、スナックで深夜まで働く母親、実にさまざまな職をもつ親があずけ、夜中に迎えに来ます。

なぜ午前2時までにしたのか、天久氏は「これが子どもの生活のリズムを崩さない限界なのです。2時に迎えに来れば、家で子どもは遅くも3時には寝られます。これ以上起こしてしまうと、リズムが崩れてしまう。これは子どもにとって不幸なことです」とも話されました。

保育園の子どもたちの生活を見学させていただきました。0歳児、1・2歳児、3、4、5歳児がそれぞれ縦割りで保育されています。登園時間でクラスを組んでいます。

水道から水を出して、洗濯板でたのしそうに洗濯をしている子、楽器を演奏している子、絵本を読んでいる子、子どもたちはそれぞれ興味に合わせた活動を自分で選んで取り組んでいるということです。ちいさな雑巾がたくさんあり、子どもサイズのほうき、ちりとり、はたきなどでこまめにお掃除(?)している子もいます。

「どろんこ保育園」は、特に中州で働く親たちの状況をよく把握し、子どもとその家族が、いまよりもっと幸せにくらせますように、そんな保育理念が節々から伝わってきました。

午後からは福岡市役所に移動し、性的マイノリティー支援・パートナーシップ制度のレクチャーを、人権対策部長や教育委員会の担当者から受けました。

その後、福岡空港から羽田に戻りました。